祭の夜は かっこかこ
あか
朱い鼻緒の下駄はいて
さらさら流れる 人の川
ひとり ひたひた 歩いてく
ヨーヨー釣りに お面やさん
金魚掬いはにがてなの
どっかに貴方は居やせぬか
朱い鼻緒が 切れました
祭り脱けだし かっこんこん
鼻緒の切れた下駄ぬいで
しんとしずまる 池のはた
ひとり ひたひた 水むらさき
人恋ひ金魚 恋金魚
掬って溺れた よわの月
こんやは ほろり なまあったか
朱い金魚は かなしいな
人恋ひ金魚 恋金魚
掬えば死んじゃう あわい恋
こんやは ほろり 泣けてくる
とはずがたりの 水むらさき
*1991年『詩とメルヘン』「おりたたみ画廊」
佳作掲載のものを一部変更。山内佳さんの絵
に詩をつけました。 |