夕暮れに雨が降る
激しい勢いで硝子窓に打ちつける
そと
外界の木立は歪んでゆれる
赤茶けた松もかすむ
雨はいっそう強くなり
すべてのものを白くとかす
街も海も空も乳濁し
ごっちゃになって渦を巻き
時間の果てまで流れていくようだ
夕暮れに雨が降る
硝子窓に打ちつけ粉々に散る
視界が白く閉ざされるわずか前に
何か大きなものを見た
時間!
それは巨大な闇の排水口
白い流れを吸いこんでゆく
街も海も空も白く光り
銀河のようにぐるぐるとめぐりながら
中心の闇へと吸いこまれていく
夕暮れに雨が降る
世界は時間へつながっていく
次元の階層をのぼるきざはしが
たしかに見えたあの一瞬 |