吹雪のなかで材木を曳く馬
低い頭で雪の息をはいて
引っ張る また引っ張る
材木は凍りついている
粉雪が馬の背につく
くさりが鳴る
全身の筋肉が突っ張る
材木ががくんと動く
うしろから飛ぶ声
はたらく人も馬も雪まみれ
熱が
あたりの寒気をとかしていく
粉雪が消える
くさりが鳴る
たてがみがゆれる
つめたい鼻づらから大きく風をふいて
足をふみしめ ふみしめ
下ってゆく馬と
人 いのち
雪の中で結晶する二つの生命の息吹
*山から伐りだした材木を運ぶのは、
おもに冬だそう。むかしTVで見た
「馬搬」の感想詩。 |