キミが二本脚で立ちあがってから
初めての春がめぐってきた
さくら吹雪の舞う
公園の広さよ
きのうの雨が蒸気となって出ていく地面に
洗いだされた雲母が光る
黄金の大地に立って
キミは未踏の彼方を見つめる
直立歩行を始めたキミは
今日、初めて春の中にとびこんだ
去年の木の葉の積もる
やぶの深さよ
風は高い空から舞いおりた鳥のように
ま新しく薫る
透明な大気ふるわせて
キミは雄たけびをあげボールを追っていく
泥の大地を踏み
走るとも歩くともつかぬ軽い足取りで
キミはむかし
狩猟民族だったのだ
ほら 木もれ日の太初の春を
むすこ ゆ
えものを追い 狩人の子孫が征く |