うつつ たわごと
現と夢と 虚言と愚行
へだてる薄い壁 虚空に架かる
幕が上がる
七色ライトの夢幻劇
剣ぬいた英雄は
強烈な落日のライトあびて――
ペイジェント
真夏の宵の野外劇
アーク灯に群がる観客たちの人いきれ
むせかえる闇のざわめきを
めまい
高みから見おろす役者の眩暈
Oh, Romeo
いかに この世が めぐっても
変わらぬ歌が ありましょか
それなら その歌 いつまでも
星の騒ぎに のせましょか
幕が引かれる
一息に消えるアーク灯
舞台は一転 底なしの奈落
むすう いのち
闇にうごめく夢数の生命よ――
ペイジェント
真夏の宵の野外劇
狂乱の拍手に血が騒ぐ
真実なのは舞台の上のかの役者
当惑顔に剣ひっさげた英雄そのまま
闇にのまれた観客たち
今よりまことの幕が上がる
てんでに芝居は展開する
剣ふるい 愛しあい
血を流し 寄り添って
嘆きの面に 笑いの面
すべてを覆う 狂気の面
Oh, Romeo
な
いかに 汝が歌 変わらねど
この世は 巨大な 回り舞台
へんげ
七色変化の 木馬の上で
星の騒ぎに 酔いましょか
現と夢と 虚言と愚行
へだててゆれる薄い幕
殺人の返り血あび 恋人の睦言吸って
七色変化に照り映える |